「この内容でも貸しちゃう!?」の秘密

最近、知り合いの消費者金融関係者から聞いた話ですが、ここ数年、大手消費者金融の貸出しは、なかなか「凄い」状態らしいです。

申込みの審査をしていると、自然、他社の貸出し状況を目にする機会も増えますが、名だたる大手消費者金融が、中小消費者金融でも貸さないような属性の人に貸出しをしていたり、限度額もかなりの額を出していることもあるようです。

もちろん、これはその人の主観ですし、多少のリップサービスもあると思いますが、そのような状態になっていることは可能性として十分考えられます。

 

【中小でも貸さない客にまで融資が発生してしまう理由】

大手消費者金融の申込者は、基本的には多重債務の状態の人はいません。
中には、銀行カードローンで既に多額の借入れがある人もいますが、これは少数派です。

そのため、一定の基準を設けて、それに合致する人には基本、融資をするというスタイルの審査をしてもほとんどの債権には問題が発生しません。

仮に数十件に1~2件、不良債権となる可能性が高い客が混じっていても、圧倒的なスケールメリットで十分、補うことが出来るのです。

そのため、中には、「この内容でも貸しちゃう!?」といった債権も混じってしまうこともあり得るのです。

もちろん、コストをかければ、このようなリスクが高い客を省くことも出来ますが、そこにコストをかけるより不良債権が発生するコストの方が低いということでしょう。

もちろん建前は、リスクの範疇だからといって、適正な審査をしなくてもよいということではありません。

しかし、

「万引き防止するためにバイトを雇うのは、バイト代の方が高くつく」

という現象とちょっと似てるかもしれません。

 

【高い限度額が出やすい理由】

消費者金融には、総量規制という年収の3分の1を超える貸出しを禁止するルールがあります。

これは、逆に考えれば、「年収の3分の1まで早く貸したもん勝ち」ということも言えます。

先に年収の3分の1まで目一杯融資をしてしまえば、他の消費者金融から新たに借入れすることは出来ないので、客を独占できるということです。

このため、大手消費者金融では、返済遅れが無ければ、結構早いペースで、限度額は上がることが多いようです。

 

【銀行カードローン借入れは審査でどう見られるのか!】

最近、銀行カードローンの過剰融資が問題視されていて、各行も自主規制で審査基準を変えるなど対策に乗りだしています。
(参考記事:銀行カードローンの審査基準はどう変わったか!

この銀行カードローンからの借入れをどのように考えるかは、審査において大きなポイントです。

銀行カードローンからの借入れは、「総量規制」の適用外なので、銀行がどれだけ融資していても、それとは別に消費者金融は年収の3分の1をまでは融資することが出来るのです。

(なんで同じカードローンで商品性も大して変わらないのに、銀行が良くて消費者金融がダメなのか、筆者は何度考えても、理解が出来ないんですが。)

そして、いまのところは、大手消費者金融は、銀行カードローンのからある程度の借入れがあっても、あまり神経質にはならず、可決としているケースが多いようです。

もし、多少の不良債権が発生しても、スケールメリットで十分補えるということでしょう。

 

※追伸

ライターから一言
逆に中小消費者金融は大手のようなスケールメリットがなく、申込者の属性も悪いので、融資前には必ずヒアリングを実施するなど貸出しにはかえって慎重な面があります。

ともすれば、荒っぽい印象がある中小消費者金融の方が、審査はかえって慎重で厳しいなんて逆説的なこともあります。

投稿者プロフィール

ShibataMasaru
ShibataMasaru金融専門記者
自らもかつて貸金業に従事。現在は金融情報専門のライターとして精力的に情報の収集及び当サイトを含め多数のサイトで執筆を担当。

3 件のコメントがあります。

“「この内容でも貸しちゃう!?」の秘密”

  1. 知恵袋のローンのカテゴリーを見ていたたらこのサイトにたどりつきました。はじめまして55歳独身、住宅ローンあり、転職後1年と4カ月、年収400万円で借金がキャッシングの3社から約90万円あります。これをなんとかまとめてしまおうと思い、みずほ銀行のカードローンに申し込んだところ借り審査の段階ですが限度額が30万円ほどしか借りられないみたいです。この状態でみずほ銀行におまとめローンを申し込むかりそな銀行のおまとめローンを申し込むかどちらが有効でしょうか?なおみずほ銀行の借り審査が通っただけの状態のまま違う銀行となると申し込みブラックになるでしょうか?宜しくご教授お願いします。

  2. 質問ありがとうございます。
    みずほ銀行のフリーローンで限度額が30万円までという与信判断であれば、おまとめを条件にしても90万円の限度額を引き出すことはちょっと難しいかもしれません。
    ただし、与信は最終的には総合的判断なので、まずは、少なくとも可決が出ている、みずほ銀行と交渉してはいかがでしょうか。
    りそな銀行に申込みするのはその後でも良いと思います。

    また、現在、キャッシング会社には審査をする際、指定信用情報機関を利用した返済能力調査が義務付けられています。
    そして指定信用情報機関に照会した形跡は6ヶ月間残るので、その人が過去6ヶ月間にどのようなローンの申込みをしたのかがわかるようになっています。
    短期間で立て続けに複数のキャッシング会社に申込みをしている人は、よほど資金繰りに困っていると見なされて、審査で敬遠されることがあります。
    この状態を「申込みブラック」と言います。
    みずほ銀行に1件申込みをした程度であれば、「申込みブラック」の内には入らないので安心して下さい。

    入力いただいた属性であればおまとめ出来る可能性はあると思います。
    (実際、もっと悪い属性であっても、おまとめ出来た人は多数います。)
    上手くいくよう願っています。

  3. 大変詳しく解説して頂き感謝しております。
    まずはみずほ銀行の本審査が通ってから交渉するなり次のステップへと進みたいと思います。1件の申し込みで2件目でブラックになるのではないかと心配していました。
    本当にありがとうございました。また機会がありましたらご相談させて下さい。

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