返済が滞ってしまう原因

キャッシング利用者の中には、返済が滞ってしまう人が、どうしても一定数は発生します。
そのような状態を放置して、キャッシング会社から訴訟提起までされてしまう人も残念ながら出てきます。
もちろん、そのような状態になってしまった人も、好き好んで返済を遅れているわけではなく、何らかの事情があると思います。
むしろ、キャッシングを開始した当初は、計画的に返済してゆくという意志が強かった人がほとんどでしょう。
では、返済が滞ってしまう人は、どんなことがきっかけでそのような状態になってしまったのでしょうか。またその原因は何なんでしょうか。
今回は、消費者金融の債権管理課に所属していた人物へ取材をして、返済が滞ってしまう原因について考察してみました。

【原因その① 多重債務】

返済が滞ってしまう一番の原因は、負債増加、いわゆる「多重債務」です。
多重債務については、何件借入れがあればそれに該当するとか、年収の3分の1を超えればそうだとかなど、様々な意見があります。
しかし生活状況や抱えている事情は、人それぞれ異なるため、極端な話、人によっては1件の借入れでも多重債務状態と言えることもあるでしょう。
現在の法律では、消費者金融等の貸金業者には、総量規制という、年収の3分の1を超える貸出し制限が導入されており、以前に比べて、消費者金融業者の過剰貸付けは、かなり抑制されています。
しかし、その範囲内でも返済不能状態に陥る人は数多くいます。
結局のところ、自分自身の借入れ限度がどのくらいかは、自分自身の生活状況に照らして判断し、自分自身で抑制してゆくしかありません。
また、借入れ件数が多くなれば、返済猶予を申し出ても、1社でも承諾しなければ、計画が崩れてしまいます。
増額はともかく、借入れ件数は増やさないこと
この気構えが大切です。

【原因その② 転職】

転職や休職の、一時的な収入減がきっかけで、返済サイクルがおかしくなってしまう人は、実はかなり多くいます。
転職の場合、次の職を見つけるのに、数カ月もかかれば、ほぼ間違いなく、返済は崩れます。
預貯金などもほとんどない人が多く、失業保険があるにしろ、自己都合退職の場合、直ぐに支給されるわけではありませんし、元々の給料収入よりも低い金額しか入りません。生活もある中、返済に回す余力がなくなってしまうこともあります。
転職については様々な事情もあると思いますが、実際の現場では、次の就職先も決まっていないのに、衝動的に退職してしまう人がかなり多いようです。
返済すべき借入れがある以上、衝動的な行動は慎むべきでしょう。

【原因その③ 入院、休職】

また、本人の意志とは関係なく、体調の問題で、入院や休職を余儀なくされる場合もあります。
これも返済が崩れる大きな原因です。
このような場合、医療保険などをあてにして、入金を待って欲しいという申し出をする人が多くいますが、そこから、以前のような返済サイクルに復活する人はほとんどいません。
このような場合、家族はいれば、早めに家族に相談するべきでしょう。中には、家族に内緒の人もいると思いますが、このように状況が変わった場合は、放置しておけば、かえって家族に迷惑をかける結果になることがあります。
清算が不可能であれば、弁護士、司法書士などへの相談も検討する必要があります。
いずれにしても、家族には、早めに相談することをおすすめします。

【債権管理担当からのメッセージ】

借入れの返済は、生活状況との微妙なバランスのうえで成り立っているから、均衡が保たれている間は問題ありませんが、ちょっとしたきっかけで、均衡が崩れると、たちまち返済が困難になることも珍しいことではないですね。
私は、業者の債権管理課という立場上、不良債権化したものはなるべく早期回収を心がけていますが、債務者に過度な負担を強いれば、一気に破綻の引き金を引くことにもなるので、
そのあたりは難しいですね。
また、よく「法的手続きで回収」なんて言われていますが、強制執行するものが何も見当たらないケースも多いので、法的は回収手段としては万能ではありません。
ただし、返済を放置している債務者と話し合う機会を持つことを目的に、執行するものがなくても訴訟をすることはあります。
いずれにしても、債務者と連絡がとれていて、本人から返済意志が感じられる間は、法的手続きをとることはありません。
だから、返済困難な時は、なおさら、業者との連絡を怠ってはいけません。

そういう意味では、無担保ローンは、住宅ローンのような担保ローンよりも、話し合い重視ですから。

投稿者プロフィール

ShibataMasaru
ShibataMasaru金融専門記者
自らもかつて貸金業に従事。現在は金融情報専門のライターとして精力的に情報の収集及び当サイトを含め多数のサイトで執筆を担当。

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