キャッシング業界のタブーに挑戦

どんな業界にも、そこに携わる人達の多くが感じていることであっても、公に発言できないことがあります。
下手な発言をすれば「差別」、「公平公正を欠く」と批判されかねないこともあるからです。

このため、建前抜きの本音の事は、まともに聞いても、なかなか答えてくれないものです。
もちろんキャッシングにもそのような「タブー」なことはあります。

今回は、そのようなキャッシングにまつわる「タブー」について出来る限り、切り込んでみました。
尚、記事を作成するにあたり、複数の業界経験者へのインタビューも実施していますが、最終的な記載内容は、筆者の完全な独断と偏見です。記事の信憑性については責任を持ちかねますので悪しからず。

 

【居住地域は審査に影響するのか】

巷ではよく「地域性」「県民性」という言葉を耳にします。
例えば、関東と関西では、地域性は明らかに違うことは誰もが認めるところでしょう。

では、そのような地域性、県民性はキャッシングの審査においてなんらか影響していないのでしょうか。

①地域によって物価地域差があるが・・

各都道府県によって、いわゆる「生活費」にかかる金額には差があります。物価などの地位差があるからです。もちろん物価が安い方が、生活費は少なくてすみます。総じて都会よりも田舎の方が物価は安いので、同じ年収額であれば、田舎の方が返済余力はあると判断できなくもありませんが、審査ではほとんど気にされていません。

②不良債権の発生が多い地域

人口に対して、自己破産が多い地域は、大分県、宮崎県など九州地方が上位にきます。
また、沖縄、北海道は、地域によっては、厳しい貧困問題があります。
また、キャッシング業界経験者にインタビューしたところ、大阪、兵庫、尼崎など関西地方も、延滞者の発生しやすい地域という印象があるようです。
逆に、北陸、東北地方は、持ち家率も高く、世間体も気にする地域なので、債権回収し易い地域という印象があるようです。

このように現場で審査する担当の印象では、少なからず地域差はあるようです。
このような印象が審査にどのような影響を与えるのかは、未知数です。(まあ、例外審査の加点、減点には、多少の影響を及ぼすかもしれないといった程度でしょう。)

かつては、各支店によって、「㊙貸付け禁止地域台帳」なんてものも存在していたようですが、さすがに現在は、形に残るようなものはないようです。
現在は、このように、審査担当の、印象や思い込みはあるものの、一応企業としての建前では、公平公正が保たれているようです。

 

【障害者に対する審査】

障害者でも、健常者と変わらず、キャッシングのサービスを受けることが可能でしょうか。
2016年4月1日に「障害者差別解消法」が施行され、金融の分野でも、障害を理由とした差別的取扱いは禁止されていますが、実のところはどうなのでしょうか。

結論から言えば、この分野に関しては、かなり先進的な対応をしている企業がほとんどで、障害を持っていても、安定した収入があり、契約内容が理解出来ていれば、キャッシングの審査は可能です。

実際に、どこのキャッシング会社でも、障害者への貸出実績はあるようです。
また、最終的には、身内、親族などのサポートも受けやすく、不良債権となる可能性は、むしろ健常者よりも低いという意見もあるくらいです。

但し、ちょっと微妙なのは、キャッシング(特に消費者金融)には、しばしば「貸さない親切」という考えも正当化されることがあることです。
「高齢者や障害者など社会的弱者がサービス提供において、不当な差別を受けないようにすべき」という考えがある一方、「返済能力に乏しい社会的弱者に貸出しをして、食い物にするなどけしからん」とも言われかねません。

このため、決して無理をしてまで審査を通過させることはしませんが、「安定収入」と「契約が理解可能」という大義名分があれば、それを理由に否決となることはありません。

 

【男女差別はあるのか】

日本は、世界的に見ても、男女格差の大きい国です。
世界経済フォーラム(WEF)の2016年版「ジェンダー・ギャップ指数」では、日本は、調査対象144カ国のうち111位だったとの報告もあります。

また、男女の所得格差問題も、徐々に縮まりつつありますが、厚生労働省の発表によると、2016年の調査で、男性賃金の73%となっており、男女間での同一賃金の実現はまだまだ程遠いのが現状です。

このような状況の中、キャッシングの審査において、男女差はあるのでしょうか。

残念ながら、現在のキャッシング審査では、「総量規制」の影響で、男性よりも比較的収入が少ない女性は圧倒的に不利だと言わざるを得ません。

特に、総量規制が導入された改正貸金業法施行後は、消費者金融では、自身で収入がない「専業主婦」への貸出しは、配偶者の同意を得なければ、実質、出来なくなっています。

そのような中、貸金業法が適用されない、銀行カードローンが、一時、専業主婦のキャッシングの受け皿になっていました。
しかし、最近では、銀行カードローンの過剰融資が問題視されたことにより、各行、専業主婦への融資を広告することは自粛ムードです。

筆者の個人的な意見としては、夫に収入がある場合、その収入額の2分の1は、配偶者の収入と見なしても良いのではと思います。
現在のような考え方では、「仕事は男性」、「家事は女性」、といった、性別による役割分担が社会からなくならない限り、キャッシングの男女差別はなくならないと思います。

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投稿者プロフィール

ShibataMasaru
ShibataMasaru金融専門記者
自らもかつて貸金業に従事。現在は金融情報専門のライターとして精力的に情報の収集及び当サイトを含め多数のサイトで執筆を担当。

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