全国銀行協会公表データーを分析

2018年1月18日、全国銀行協会が「銀行カードローンに関する消費者意識調査に関する報告」を公表しました。

このことは各種新聞でも取り上げられていましたが、主に、
“銀行カードローン利用者の約3割が年収の3分の1を超えた借入れをしていた。”
という、昨今、問題視されている「銀行カードローンの過剰融資」に絡めた話題に終始した感がありました。
しかし、各種報道機関では詳しく取り上げられなかったものの、今回の調査では他にも興味深いデーターがいくつか掲載されていました。

既に、銀行カードローンの過剰融資問題への提言は、当サイトは何度も行っているので、今回は、他報道機関が取り上げなかったデーターをいくつか解説してみました。

ライターから一言
「銀行カードローン」に対する報道は、どこもかしこも、「こんなに過剰融資してました」といった画一的な内容ばかりです。
たまには違った観点から報道しても良いと思うんだけど。
マスコミは、世間受けがいいことだけを切り抜いて報道しがちですが、報道されていないデーターの中にも興味深いものはあります。

【借入れ種別の利用意向】

一般消費者、80,000サンプルをから、性別・年代を日本の人口構成比に準拠し、ランダムに10,000サンプルを抽出して調査。

銀行カードローン、消費者金融、クレジットカードのキャッシング、ヤミ金、の利用についての意識は?

①必要があれば、 積極的に利用したい
②必要になった場合は、 借入先のひとつ として考える
③借りたくはないが、 借入先が他になければ 利用する可能性がある
④必要があっても 絶対に利用しない

結果は、下記図のようになっています。

 

 

消費者金融を利用する可能性がある人が16.4%なのに対し、銀行カードローンを利用する可能性がある人は全体の46.6%もあり、銀行カードローンが、一般消費者の資金調達手段として広く認知されていることがわかります。
逆に、借入の種類を問わず、「必要があっても絶対に利用しない」人も、世間の過半数を占めているという見方も出来ます。

 

【借入の重複利用状況】

一般消費者、80,000サンプルをから、性別・年代を日本の人口構成比に準拠し、ランダムに10,000サンプルを抽出して調査

銀行カードローン、消費者金融、クレジットカード会社、ヤミ金、それぞれの利用経験者が他のジャンルをどのくらい利用しているか?

 

※銀行カードローン利用経験者の内、
消費者金融の利用経験有・・41.7%
クレジットカード利用経験有・・61.5%

※消費者金融利用経験者の内、
銀行カードローン利用経験有・・55.2%
クレジットカード利用経験有・・67.7%

※クレジットカード利用経験者の内、
・銀行カードローン利用経験有・・48.5%
・消費者金融利用経験有・・40.3%

このデータからは、約半数の人達は、クレジットカード、消費者金融、銀行カードなど、他のジャンルの利用を重複して利用していることがわかります。

しかし、実は、各ジャンルは、同じ、「ローン」であっても、適用される法律が異なり、そのルールも違っているのはご存知でしょうか。

・銀行カードローン・・・銀行法
・消費者金融・・・貸金業法
・クレジット会社(ショッピング)・・割賦販売法

やはり、真の意味で、多重債務問題の解決を目指すのであれば、消費者金融だけとか、銀行だけではなく、「ローン」業界全体で、統一したルール作りが必要なのかもしれません。

投稿者プロフィール

MiyakeSeiya
MiyakeSeiya編集者・ライター
主にサイトの編集を担当するが、記事の執筆も行う。某銀行に勤務していたが脱サラ。金融関連の出版社との馴染みが深く、金融業界の知識も豊富。

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