成年年齢引下げでカードローン業界が変わる!

「成年の定義が、20歳以上から18歳以上に引下げられる」とうニュースは、既に多くの方がご存知かと思います。
政府は、2018年3月13日、成年年齢を18歳に引下げる民法改正案を閣議決定し、2022年4月1日からの施行を目標に、今国会で成立させることを目指しています。

成年年齢が18歳に引下がった場合、カードローン契約はどう変わるのでしょうか。
今回、成年年齢引下げがカードローン業界に及ぼす影響についてまとめてみました。

【若者の消費者被害を懸念する声が多数】

法務省の「民法の成年年齢の引下げの施行方法に関する意見募集」には、日本弁護士連合会などからも、多くの意見が寄せられていますが、カードローンの取り扱いに関しては、慎重な姿勢が多く、若者の消費者被害を懸念する声が多数を占めました。
問題点とされたのは主に以下のような内容です。

①新成年者が 多重債務者となる危険性が高い!

現在、多くのカードローン会社が、利用対象者を「20歳以上の成人」としています。
これは、親権者など法定代理人の同意がない未成年者との契約は、取り消すことが出来るからです。
しかし、成年年齢が18歳まで引下げられると、新たな新成人のローン利用者が大幅に増加し、知識、経験不足から多重債務化してしまう危険性があります。

②新成年者が消費者被害に遭う危 険性が増大する!

18歳,19歳の若者のクレジットカードの作成,ローンの使用が増加すれば,知識、経験不足による高額商品の購入などにより,消費者被害の被害金額が増大する危険性が高くなります。

消費者被害に対する対策としては,

①若年者の知識・ 経験の不足に乗じた契約からの救済措置を設ける

②消費者教育を充実させる

などの意見がありました。

このような意見が多数を占めている以上、カードローン業界としても、無条件で新成人に契約を開放するということはないでしょう。新成人を含め、若者に関しては、自主規制などのルール策定が求められるようになると予想されます。

【新成人に限らず、若者との契約は慎重な流れ】

また、ショッピングクレジット業界でも若者の消費者トラブルに対する議論が目立っています。
その背景には、「マルチ商法」に関する20代の相談件数が全体の35%を超えていて、突出して多くなってきていることがあります。

また、日本司法書士会連合会は2018年3月21日に「若者のマルチ商法被害を考えるシンポジウム」を開催し、若者のマルチ商法被害防止に向けた提言をまとめています。

この提言によると、
「成年年齢に達した以降、少なくとも社会人1年目を過ごす22歳程度までの成人」
を未成年と同等に対処することを提案しています。

このことからも、新成人に限らず、22歳以下の若者との契約に対して慎重な姿勢をとるということが、今後、ポイントになってくると思われます。
これは、カードローン業界でも同様の流れになってくると筆者は考えています。

このように、18歳、19歳の新成人に限らず、22歳以下の若者との契約については、特に慎重に行うことが求められるような流れにあります。

【若者層への貸出しに挑戦する会社も】

このように、弁護士会、司法書士会では、民法の成年年齢引下げについての議論をきっかけに、若者層との契約を、より慎重に行うよう求めてゆく傾向にありますが、カードローン業界には、逆に若者層の取り込みをより積極的に行ってゆくという、挑戦も開始されています。

2018年4月よりスタートした、新生フィナンシャル株式会社の「レイクALSA」はその代表的なものでしょう。
レイクALSAでは、従来の顧客層に加えて、デジタルリテラシーの高い、20代、30代の若年層をターゲットにしており、今後、人工知能(AI)を活用した自動対応などデジタル機能の充実を図ったサービスの提供を検討しているとのことです。

適正な基準を設けて、慎重に貸出してゆく分には、若者層の取り込みは、新たな市場拡大につながることは間違いないので、今後、各カードローン会社には、多重債務問題などを引き起こさぬよう、バランスをとった営業活動を期待したいところです。

ライターから一言
成年年齢引き下げを機会に、今後、22歳以下の若者との契約には、自主規制が設けられる可能性もあります。

 

※今後も、「成年年齢引下げについてのカードローン業界の対応」について、新たな動きがあれば、随時サイト内で報告させて頂きます。

投稿者プロフィール

MiyakeSeiya
MiyakeSeiya編集者・ライター
主にサイトの編集を担当するが、記事の執筆も行う。某銀行に勤務していたが脱サラ。金融関連の出版社との馴染みが深く、金融業界の知識も豊富。

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