【実質年率とは】
金利の表示方法は、年率、月利、日歩等様々な種類がありますが、キャッシングでは、「実質年率」で表示されています。
消費者金融会社などに適用される貸金業法では、「実質年率」を少なくとも小数点以下一位まで表記することが義務づけられていますし、銀行カードローンもそれに倣っています。
実質年率とは、単純に1年間にかかる利息をパーセント表示したものです。
例えば、実質年率18.0%で、10万円を借りて1年後に返済した場合の利息は、
という計算で、18,000円となります。
1年間で18,000円の利息がかかるわけですから、1日でかかる利息は、
という計算で49円になります。
このようにキャッシングの利息計算は、次の簡単な数式で計算できます。
借りた金額×年率÷365日×利用した日数=利息金額
ちなみに、上記の例で言えば、10万円を借りて1カ月(30日)でかかる利息は、
で1,479円です。
キャッシングの利息計算は、覚えてしまえば簡単です。
この機会に是非、覚えておきましょう。
【遅延利率とは】
キャッシングの利率には通常利率と遅延利率があります。
一般的に返済予定日に返済できなかった場合、遅れた日数分の利率は、損害金として通常よりも高い利率が計上されます。これを遅延利率と言います。
現在の法律では、遅延利率の上限は年率20.0%までです。
【問題】
実質年率18.0%、遅延利率20.0%で、20万円を利用しました。利用日から返済予定日までの日数は30日です。しかし、返済予定日より5日遅れて、6,000円を支払いました。この時点の元金残高はいくらでしょう。
まず、通常利率が適用される30日間の利息計算をします。
20万円×18.0%÷365日×30日=2,958円(1円以下は切り捨て)
次に、遅れた5日分の損害利息を計算します。
20万円×20.0%÷365日×5日=547円(1円未満は切り捨て)
合計の利息は、
2,958円+547円=3,505円です。
支払った金額からこの合計の利息金を引いた金額が元金に充当されるので、
6,000円-3,505円=2,495円
で元金充当額は2,495円になります。よって、
20万円-2,495円=197,505円
で残高は197,505円となるのが正解です。
【返済シュミュレーションを利用する】
返済を続けていって、追加借入れをしなければ、徐々に元金残高は減少してゆきます。
利率は元金残高に対してかかるので、元金残高が減少すれば、おのずと毎月かかる利息も減少していきます。
このため、利用した当初は、最低返済額を支払っても、その半分以上が利息として取られていたものが、徐々に利息が減少してゆくので、同じ金額を支払っていても、元金残高の減少幅が大きくなってきます。
毎月いくらずつ支払っていけば、何回で終了するのという計算を行うには、このような1回ごとの返済についての計算を返済回数分行ってゆく必要があり、なかなか困難です。
各キャッシング会社の公式ホームページに掲載されている返済シュミュレーションを利用することをおすすめします。
投稿者プロフィール

- 金融専門記者
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自らもかつて貸金業に従事。その経験を活かして現在は金融情報専門のライターとして精力的に活動中。幅広い人脈を活用した情報取集力には定評がある。
当サイトを含め多数のサイトで執筆を担当。
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