カードローンに口座振替という選択

カードローンの返済方法には、提携ATM、専用ATM、振込み、店頭など様々な方法がありますが、「口座振替」という手段もあることはご存知でしょうか。
口座振替とは、あらかじめ指定した銀行口座などから、返済日に自動的に定額が引き落としされる仕組みのことで、ショッピングローンの返済方法としては一般的です。
しかし、カードローンの返済においてはなぜかあまり認知されておらず、その利用者は少数に留まっています。
今回は、カードローンにおける口座振替について、そのメリット、デメリットを中心にまとめてみました。

ライターから一言
返済方法は、自分の生活スタイルに合った方法を選択すればよいと思います。
口座振替はその選択肢のひとつです。

 

【口座振替はカードローンではマイナー】

大手カードローン会社のホームページでは様々なデーターを公表していますが、大手消費者金融A社ではその返済割合が公表されています。

このデーターによると、ほとんどの顧客がATMか振込みで返済を行っており、口座振替など他の方法を選択している人は、全体の1%にも満たないことがわかります。
このように、カードローンの返済において、口座振替を選択する人はかなり少数派です。
やはり、自由に入金、出金を繰り返すカードローンには、毎月、定額を引き落とす口座振替での返済は、相性が悪いと感じる人が多いのかもしれません。

 

【口座振替のメリット】

口座振替を選択するメリットとしては、以下のようなことがあげられます。

①返済漏れがなくなる

毎月自動引き落としされるので、うっかり返済を忘れていたといことを防げる。

②振込みに出向く手間を省ける

ATM、銀行、店頭にわざわざ出向かなくてもよくなる。

③手数料がかからない

現在、口座振替が利用できる大手のほとんどは、振替手数料を無料としています。手数料代金を節約できます。

④手続きはネットで簡単

かつて口座振替は口座振替依頼書に指定の金融機関を記入し、銀行印を押印して、返送するなど手間がかかっていましたが、いまどきは、ネットから、キャッシュカードや通帳情報を入力すれば、登録が完了します。

 

【口座振替のデメリット】

①振替結果がリアルタイムで判明しない

口座振替は収納代行会社を通して行われることが多く、引き落としの結果がカードローン会社で判明するのにタイムラグがあります。(カードローン会社によって異なりますが、3営業日後くらいになります。)
その間はカードローン会社でも正確な残高確認が出来ません。
このため、残高確認や追加出金などは、口座振替結果確認前の残高が基準となり、今回の引き落としによって、空いた限度枠内の利用は、引き落とし結果が判明するまで利用できません。

②他の項目で引き落とされてしまうこともある

通常、口座振替はカードローン以外の利用も多く、公共料金やショッピングローンなど複数の項目での引き落としがあります。
いちいちその項目ごとに口座を分けている人は少ないので、うっかりすると、カードローンの返済のため口座に入金しておいたお金が、別項目で引き落としがかかってしまうこともあり得ます。
口座振替は、原則、銀行などに請求データが届いた順で実施されるので、入金の優先順位を、利用者で決めにくくなっています。(引き落としを後回しにしたい項目については、口座振替停止を銀行に依頼して、一旦、引き落としを止めることは可能です。)

③引き落とし額は最低分割金

カードローン会社で口座振替を選択すると、原則、決まった日に、最低分割金しか引き落としされません。多めに支払いをしたい時などは、別の方法での入金が必要になります。
通常、カードローンの最低分割金は、顧客負担を軽減する目的と、残高の目減りを抑制する目的を兼ねて、低めに設定してあることが多く、最低分割金の入金だけでは、なかなか残高は減っていきません。

④銀行通帳に履歴が残る

銀行口座から引き落としされる都合上、引き落としされた履歴は残ります。
中にはカードローンからの引き落とし履歴が残るのが嫌な人もいると思います。
しかし、カードローン会社の社名でなく、収納代行会社名で引き落としされることも多くあるので、気になる場合は確認すると良いでしょう。

 

【他の返済方法と合わせて利用】

このように、口座振替には、メリット、デメリットがあります。
このメリット、デメリットをよく理解して、条件が合う方が利用すれば、やはり便利な手段であることは間違いありません。
また、そのデメリットを補い、賢く利用するためには、返済方法を口座振替だけに絞るのではなく、ATMや振込み等、他の返済方法と合わせて利用することをおすすめします。

投稿者プロフィール

ShibataMasaru
ShibataMasaru金融専門記者
自らもかつて貸金業に従事。その経験を活かして現在は金融情報専門のライターとして精力的に活動中。幅広い人脈を活用した情報取集力には定評がある。
当サイトを含め多数のサイトで執筆を担当。

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