初公開!信用情報に傷が残らない支払い優先順位、教えます!

複数のローンの返済をするのに、資金不足で、全ての支払いすることが出来ず、どこか待ってもらうしかない!

好ましいことではありませんが、こうした事態に遭遇することは、有り得ることです。

では、どの借入れから優先して返済すべきなのでしょうか。

このような質問に、ネット上の情報サイトの多くは、「利息の高いところから優先して返済する」と回答しています。

もちろん、それも間違った考えではありませんが、あまり実践的な回答ではありません。

ユーザーが本当に聞きたいことは、ズバリ、「信用情報に傷が残らない(信用情報に返済が遅れた情報が掲載されない)返済順位」だからです。

今回は、これまで誰も教えてくれなかった、「信用情報に傷が残らない支払い優先順位」
について解説してゆきます。

金融のプロ?しか知らない、超レアな情報なので、皆さんお見逃しなく!

 

【ローンは日次と月次に分類出来る】

「ローン」には様々な種類がありますが、ここでは、わかりやすく3種類に分類します。

① キャッシング(消費者金融)
② キャッシング(銀行カードローン)
③ ショッピングローン(携帯~車まで様々)

これらのローンは、業界の慣習的に、「日々単位で管理(日次)」されているものと「月単位で管理(月次)」されているものに分類出来ます。

※日次管理
・キャッシング(消費者金融)

※月次管理
・キャッシング(銀行カードローン)
・ショッピングローン

わかりやすく、ちょっと極端な言い方をすると、
消費者金融は日次管理のため、返済が遅れたら、1日でも早く入金するよう催促されますが、ショッピングローンは、月次管理のため、遅くても次回の返済期日までに入金すれば良いという考えで、あまり厳しく日付を区切った催促はされない傾向があります。

※追記
2019年3月30日の報道によると、全国銀行協会が、多重債務者防止の一環として、銀行カードローンの信用情報への報告を毎日更新として、残高などの情報がリアルタイムで把握できるよう体制整備に乗り出したということで、2021年度中に開始するようです。
(参考記事:銀行カードローンの信用情報への報告頻度が変わる!?

 

【信用情報の報告にも日次と月次がある】

さらに、指定信用情報機関の報告も日次と月次に分類されます。

現在、金融機関がローンの審査を行う時は、指定信用情報を照会して返済能力調査を実施することが義務付けられていますが、金融機関には、信用情報を常に最新の情報に更新するため、取引中顧客の、入金、出金、延滞などの情報を定期的に信用情報に報告する義務が課せられています。

報告する頻度は、業種によって、毎日報告(日次報告)と月1回報告(月次報告)に分類されています。

※毎日報告(日次報告)
・キャッシング(消費者金融)

※月1回報告(月次報告)
・キャッシング(銀行カードローン)
・ショッピングローン

消費者金融からの借入れは、信用情報に毎日報告されるので、返済が1日でも遅れたらそのことが、ほぼリアルタイムで報告されることになります。

しかし銀行カードローンやショッピングローンは、月1回しか報告されないので、現時点で遅れているかどうかは、リアルタイムでは把握出来ないということになります。

 

【月次は次回期日まで返済されれば良い!?】

さらに、キャッシング(消費者金融)とショッピングローンでは、主に利用されている指定信用情報機関が異なります。

●(株)日本信用情報機構(JICC):日次報告に特化
・・キャッシング(消費者金融)に主に利用されている

●(株)シー・アイ・シー(CIC):月次報告に特化
・・・銀行カードローン、ショッピングローンに主に利用されている

日次報告に特化している、JICCでは、過去12回分の延滞日数が、1日単位で表示されますが、月次報告に特化しているCICでは、多少遅れても、月1回の報告日までに、定額の返済があれば、遅れていたという情報は残らないことになります。

但し、どの会社が、毎月何日を報告基準日としているのかまではわからないので、厳密にコントロールして入金することは不可能です。

 

【返済順位は!?】

このような観点から返済順位を考えると、以下のようになります。

① キャッシング(消費者金融)
② キャッシング(銀行カードローン)
③ ショッピングローン

まず、1日でも返済が遅れたら、指定信用情報機関に情報が残る、消費者金融の返済を行うべきでしょう。
次いでは、多少の遅れであれば、信用情報には遅れた日数までは残りませんが、同じキャッシングというカテゴリーの銀行カードローンです。

ショッピングローンについては、CICへの報告返済期日までに定額の入金があれば、基本的には遅れたという情報は残りません。

もちろん、だからといって安易に先延ばしすることは危険なので、やめておきましょう。

 

【住宅ローンは要注意!】

これまで返済順位について、説明してきましたが、住宅ローンだけは、特別なので要注意です。

住宅ローンは、ショッピングローンと同じく、月次報告の部類に入ります。
しかし、住宅ローンに関しては、安易に遅れることは危険です。

住宅ローンは、月の返済額も大きく、後回しにして溜めると、返済が困難になってしまう可能性があります。
また、一定期間、返済が滞った場合、粛々と競売などの手続きを進められる可能性があるからです。
(参考記事:本当は怖い住宅ローン

 

ライターから一言
キャッシンが日次管理で、ショッピングが月次管理というのは、言うなれば文化の違いというものでしょう。
ショッピングの場合、遅延損害金についても、少々の遅れであれば、計上されないことも多くあります。

投稿者プロフィール

ShibataMasaru
ShibataMasaru金融専門記者
自らもかつて貸金業に従事。その経験を活かして現在は金融情報専門のライターとして精力的に活動中。幅広い人脈を活用した情報取集力には定評がある。
当サイトを含め多数のサイトで執筆を担当。

ご質問がありましたらお気軽にどうぞ。コメントもお待ちしております。

(質問の回答にはお時間をいただく場合がございます。)