自分自身で「延滞」しているという自覚がないまま、信用情報に、いわゆる「事故情報」が掲載されてしまっている人は、実は、かなり多くいることはご存知でしたか。
身に覚えがないのに、最近、ローンの審査に立て続けに落ちた!なんて方はご用心です。
はたして、どうして、そんなことが起こってしまうのでしょうか。
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【ショッピングローンには要注意!】
「延滞」している自覚がないということは、カードローンではあまり考えられないことです。
“現金を借りている”という印象はある意味、強烈に残るからです。
しかし、ショッピングローンについては、今月、何を購入したお金が引き落とされるのか、正解に把握していない人が多いのではないでしょうか。
そもそも、「借金」という意識すら持っていない人がほとんどです。
そう、ついつい、自覚なく延滞してしまうのは、「ショッピングローン」なんです。
【ついショッピングローンが延滞してしまう原因】
※口座振替の登録が上手く出来ていない
つい、ショッピングローンの延滞が続いてしまう原因のひとつに、「口座振替」が上手く登録出来ていないということがあげられます。
口座振替は、カードローンではあまりなじみがありませんが、ショッピングクレジットでは一般的です。
口座振替は、毎月、決まった日に、指定口座から引き落としで返済する方法ですが、当然ながら、口座に引き落としされる分の現金が入っていなければ、引き落としは上手く完了しません。
また、口座引き落としをするには、「預金口座振替依頼書」に、銀行名、支店名を記入し、届出銀行印を押印して提出する必要があります。(大手信販会社では、ネットで口座登録が完結して、銀行印が不要な方法もあります。)
しかし、届出銀行印を間違えたり、不鮮明であったりなど、口座振替の準備が整う前に返済日が来てしまう人もいます。
このように、引き落とし口座の登録が上手くできず、結果、返済が滞ってしまっている人は、一定数発生します。
※ショッピングローンでは督促はあまり厳しくない
引き落としが上手く出来なかった場合、信販会社からは、メール、電話、書面など様々な手段で連絡が入るはずですが、
・企業から届いたメールを読まない。
・知らない番号からの電話には出ない。
・自宅に届いた郵便物をついつい、開封せずに放置してしまう。
なんて人はいませんか。
また、一般的にショッピングローンの督促はキャッシングに比べて、厳しくないと言われています。
その緩さに甘えて、大した理由もなく、数カ月間も返済を遅らせてしまっている人も結構います。
【CICに異動情報が発生する経緯】
信販会社が利用している指定信用情報機関は、㈱シー・アイ・シー(CIC)です。
CICでは、入金予定日より61日以上または3カ月以上入金がなければ、信用情報に「異動」という事故情報が掲載されることになります。
口座登録の煩わしさや、督促の緩さに、ついつい甘えていると、61日なんて、あっという間に経過してしまいます。
その期間が経過すれば、信販会社は、顧客に告知なく、事務的に、CICに「異動」情報を報告するだけです。
そして、その報告は絶対に待ってはくれません。
また、一旦、CICに、この「異動」情報が発生すると、例え、延滞が解消しても、抹消されるには、5年もの期間を要することになります。
【自覚なきブラックには要注意!】
このように、自分自身では、いわゆる「ブラック」になっている意識がないのに、結果、「ブラック」状態になってしまっている人は、一定数いるようです。
自分が、そのような状態になっているかどうかを知るには、信用情報を開示するしか方法はありません。
(開示方法については、CICの公式HPで確認下さい)
そのような状態になってしまう人は、特に、若い世代の人に多いようなので、ご注意下さい。
投稿者プロフィール

- 金融専門記者
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自らもかつて貸金業に従事。その経験を活かして現在は金融情報専門のライターとして精力的に活動中。幅広い人脈を活用した情報取集力には定評がある。
当サイトを含め多数のサイトで執筆を担当。
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