行ってきました、貸金業務取扱主任者講習

当サイトの記事は、貸金業務取扱主任者である、筆者(ハンドルネーム 柴田まさる)が監修を行い、情報の正確性を確保していますが、貸金業務取扱主任者の登録の有効期限は3年で、その都度更新をしなければ、登録は抹消されてしまいます。
(主任者登録が抹消されても、資格試験合格の資格は失効しませんが。)

登録の更新をするためには、日本貸金業協会が主催する講習を受講しなければならず、そこで、最新の知識と能力をブラッシュアップするわけですが、一体どのような講習が行われているのでしょうか。
今回は、貸金業務取扱主任者講習の様子をご紹介したいと思います。
(参考:貸金業務取扱主任者が監修しています

【いざ会場講習へ】

登録更新の講習は、ネット上でできる「eラーニング講習」と、直接会場に出向く「会場講習」があります。
今回はコロナ禍ということもあり、「eラーニング講習」を選択された方も多いようですが、それでは、会場の生の雰囲気は伝わらないと思うので、会場講習を選択しました。

会場講習は、札幌、仙台、東京、金沢、名古屋、大阪、広島、高松、福岡、沖縄と全国10か所の会場で実施されますが、今回は、現在の筆者から、最も交通の便がよい名古屋にしました。
今度の更新で5回目になりますが、名古屋で受講するのは今回が初めてです。

(2021年7月2日 名古屋国際会議場)
※レオナルドダヴィンチの「幻のフォルツァ騎馬隊」が有名です。大迫力です。

コロナ禍にもかかわらず、100名ほどが集まっていましたが、席は、前後左右で一席ずつ、空け、感染対策は万全でした。

見渡したところ、消費者金融の社員らしき人、自営業者らしき人、学生っぽい人、若い女性の方など、老若男女多種多様です。
全体的には、やや中高年者が多かった印象です。

【講習内容】

受付を済ませて、座席表に記されている席に座ると、すでにテキストが配布されていました。
講義はこのテキストを使って行われます。
(このテキストは持ち帰ることができるので、参考資料として役立ちます。)

この講習スケジュールは、なんと5時限目まであり、丸1日かかりです。
一つの科目で、50分~80分あり、前半の30分ほどが大型スクリーンによるビデオ講義で、残りの時間を、担当講師の弁護士が生で講義を行うスタイルです。

※講習スケジュールは下記の通りびっしりです。

●1限目:貸金業に関する法令に関する科目(その1)70分
 休憩(10分)
●2限目:貸金業に関する法令に関する科目(その2)50分
 昼休憩(60分)
●3限目:貸金業に関する法令に関する科目(その3)80分
 休憩(20分)
●4限目:実務に関する科目(その1)80分
 休憩(20分)
●5限目:実務に関する科目(その2)80分

講義中は、女性スタッフ数名が、部屋をうろうろ回っており、居眠りしたり、他事をしていないか、常時チェックをしています。
居眠りしてばかりだと、途中退席もあり得るようで、このあたりの管理はかなり厳しいものがあります。

また、3時限目と5時限目には、6問ずつですが、理解度テストがあります。
これは例年であれば、隣の席の人と回答を交換させられて、相互に採点しあうとう「はずかしめ」を受けることになるのですが、今回は、感染対策もあり、自己採点でOKとされました。

この問題は、過去の貸金業務取扱主任者資格試験に出題された問題から抜粋されていますが、年々その内容は難しくなっているように感じます。
およそ実務には、あまり関係のないような内容の問題も多く、貸金業の実務経験者であっても、過去問を徹底的にやらないと、イマドキの資格試験には合格しなくなってきていると感じました。

そして、全ての講習が無事終了すると、修了証明書がその場で交付されました。
実際に貸金業務取扱主任者になるためには、この修了証明書を添付して、後日、登録申請をしなければならないので、これは、重要な書類になります。

【まとめ】

今回も無事、貸金業務取扱主任者講習を終えることができました。
3年前の講習は、2020年4月に民法改正前が控えていたということもあり、変更点もかなり多くありましたが、今回は、関係法令にも特段大きな改正はなく、主に過去の知識の再確認を中心に講義が進められていた印象でした。

このように、貸金業務取扱主任者であることを継続してゆくためには、定期的な講習を受講しなければならず、結構、手間もかかるので、私のように、消費者金融の社員でなくなってからも登録更新を続けている方は、稀なタイプかもしれません。

また、世の中のオンライン化がコロナ禍によって加速化しているので、今回の私のように、会場講習を選択する人は、この先も年々少なくなってくるようにも思えます。
(オンラインであれば自分の都合のよい時間に、自宅に居ながら研修を受けることができるので、効率的ではあります。)

今後も更新は続けてゆく予定なので、次回の更新は、オンライン(eラーニング講習)に挑戦してみようと思います。

投稿者プロフィール

ShibataMasaru
ShibataMasaru金融専門記者
自らもかつて貸金業に従事。その経験を活かして現在は金融情報専門のライターとして精力的に活動中。幅広い人脈を活用した情報取集力には定評がある。
当サイトを含め多数のサイトで執筆を担当。

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