キャッシングの審査は、各社、独自の審査基準を設けて行っています。
通常、カードローン会社はこの審査基準に従って申込み案件の審査を進めていますが、時には、「本来、審査基準には合致しないが例外的に融資可能とする」といった、例外(異例)の融資を行うこともあります。
この「例外(異例)融資」とはいったいどのようなものなのでしょうか。
ただし、あまり杓子定規にマニュアルに従っていると本来支払能力がある人まで否決にしてしまう可能性があります。
そんな時の救済措置として例外融資を認めている会社は多いですよ。
【キャッシングの2種類の審査】
キャッシングの審査基準を整理・分類すると次の2種類に大別することができます。
①法律上の観点からの審査
②社内の取り決め(規定)の観点からの審査
例えば、消費者金融の場合、
代表的な①の内容は、
・総量規制のチェック
・本人確認書類の取得
・収入証明の取得(融資額による)
といったものになります。
また、②の内容としては、
・年齢制限
・居住年数制限
・勤務年数制限
・他社の支払い状況
などがあります。
この内、①の法律上の審査基準に合致しなかった人への融資は、法律違反になってしまうので、カードローン会社は絶対に出来ません。
申込者もこれに抵触していたら、あきらめるしかありません。
しかし、②の社内ルール上の審査基準であれば、融資をしても法律違反にはならないので、例外(異例)融資という救済措置が採用されることもあります。
つまり、「法律違反」の項目でない限り、例外(異例)融資のチャンスはあるということです。
【例外(異例)融資を引き出すには】
ではどのような時に例外(異例)融資が採用されるのでしょうか。
これには残念ながら明確な答えはありません。
形式上、審査基準に合致していないものの、客観的に見て可決とするのが妥当な案件を救済するケースもありますし、また、その時に、カードローン会社が融資に力を入れていれば、「店長加点」、「決裁者加点」といった、決裁者の裁量で行われることもあります。
このため、申込者が意図的に例外(異例)融資を引き出すことはなかなか困難なことです。
そのような中でも例外(異例)融資の可能性を出来る限り高めるには、「他社の支払い実績」が大きなポイントになってきます。
カードローンの審査では、指定信用情報機関を利用して他社の返済状況が調査されます。
この時に、「どこの返済も一度も遅れたことがない」というのは、かなり大きなアピールポイントになり、審査で加点されやすくなります。
毎月の支払いを真面目に遅れないようにしていれば、新たな申込みをした時に、「例外(異例)融資」として、本人が、気が付かないところで評価されていることもあるのです。
投稿者プロフィール

- 金融専門記者
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自らもかつて貸金業に従事。その経験を活かして現在は金融情報専門のライターとして精力的に活動中。幅広い人脈を活用した情報取集力には定評がある。
当サイトを含め多数のサイトで執筆を担当。
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