カードローン等でキャッシングしていると、金融機関や公務員の社員採用試験で不採用になると聞きました。 そんなこと本当にあるのでしょうか。
【信用情報の目的外利用にあたる】
このような話は、「都市伝説」のように、まことしやかに言われていますが、結論から言えば、カードローンのキャッシングが就職に影響することはありません。
いくら就職先といえども、勝手に、他人の借金がいくらあるのかを調べることは出来ないからです。
借金があるかどうかを知るには、信用情報に照会をしなければなりませんが、各信用情報機関は、「支払能力・返済能力を調査」以外の目的で信用情報を使用することを禁止してます。
もし、目的外利用をしたことが判明した場合は、企業には、利用停止や加盟契約解除等の罰則が適用されることになってしまいます。
そこまでのリスクを冒してまで、企業が社員採用試験のために借入れ情報を取得することは、あり得ないことです。
企業自体も情報漏洩や目的外利用などの管理体制は整えています。
【個人情報保護の意識が低い時代があった】
このような噂がまことしやかに言われているのは、ひと昔前の、個人情報の取り扱いがかなり緩かった時代のなごりなのかもしれません。
今でこそ、個人情報保護法も制定され、個人情報保護の意識もかなり高くなっていますが、20年ほど前は、今では考えられないくらい、個人情報の取り扱いが緩い時代がありました。
私は、その時代に、カードローン会社で勤務していましたが、ここだけの話、社員採用に照会したり、契約者の家族の信用情報を照会したりと、このような目的外利用をしていた会社は結構あったと記憶しています。
【勝手に照会されていないか確かめることも出来る】
自分の信用情報が勝手に照会されていないか、どうしても不安な場合は、各信用情報機関に情報開示して確かめることも出来ます。
そこで、身に覚えのない会社から、照会されていたら、信用情報機関を通して、追及することも可能です。
各信用情報機関の開示方法は、公式ホームページを参考にして下さい。
投稿者プロフィール
- 金融専門記者
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自らもかつて貸金業に従事。その経験を活かして現在は金融情報専門のライターとして精力的に活動中。幅広い人脈を活用した情報取集力には定評がある。
当サイトを含め多数のサイトで執筆を担当。
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